金原ひとみさん、小山田浩子さんの小説を本日同時刊行!

2025年7月25日

文芸シーンをリードする芥川賞作家の小説を同時刊行!

金原ひとみさん、小山田浩子さんの小説を、7月25日(金)より全国の書店にて発売します。 金原ひとみさんの『マザーアウトロウ』は、アッパーでエネルギッシュな義母を通じて「自己肯定感爆上げ」になる爽快な物語。小山田浩子さんの『作文』は、戦後80年の節目に「戦争を語り継ぐこと」を私たちに問いかける意欲作です。

「マザーアウトロウ」 金原ひとみ著

<あらすじ>

「俺らマブになろうぜ」。40歳の波那の目の前に現れたのは、上下金色でかためた53歳の義母・張子だった。出会ったその足で飲みからカラオケにはしご、昼休憩に美容整形、勢いで韓国へ弾丸旅行、と張子に付き合っていく。そのうち、嫁姑を超え、同じ女性として、人間として、改名、結婚式の有無、子供を持つことから始まり、お互い夫にも息子にも話したことのない過去や心に残るわだかまりと後悔、人生の選択について語り合うようになる。

<金原ひとみ>

1983年東京都生まれ。2003年に『蛇にピアス』ですばる文学賞を受賞しデビュー。翌年同作で芥川賞を受賞。10年『TRIP TRAP』で織田作之助賞、12年『マザーズ』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、20年『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞、21年『アンソーシャル ディスタンス』で谷崎潤一郎賞、22年『ミーツ・ザ・ワールド』で柴田錬三郎賞を受賞。他の著書に『AMEBIC』、『オートフィクション』、『fishy』、『パリの砂漠、東京の蜃気楼』、『デクリネゾン』、『腹を空かせた勇者ども』、『ナチュラルボーンチキン』『YABUNONAKA -ヤブノナカ-』など。

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書誌情報

  • 本体価格:【紙】900円(税抜)

  • つくり:新書型(ペーパーバック)

  • ISBN:【紙】978-4-910207-57-5

  • 装画:山崎由紀子

  • 装丁:森敬太(飛ぶ教室)

「作文」 小山田浩子著

<あらすじ>

「ぼくのおじいちゃんは戦争で兵隊になって南方に行きました」。家族に戦争体験を聞きまとめる宿題を課された千本慶輔は祖父の経験を提出した。慶輔が大学四年の時にその祖父も亡くなり、家族の間であの作文のことが話題に上がる。曰く、祖父は終生大事にしていて、祖父から直接聞いた記憶のない家族は「よくぞ書き残してくれた」と感極まっているのだが、書いた本人には落ち着かない背景があった。一方、慶輔の同級生、夏目苑子は祖母の体験をまとめ、平和への祈念で締めた作文は先生やクラスから高く評価されたのだが、慶輔に「ウソなろうが」と糾弾される。時は移り二〇二四年。前年秋にイスラエルのガザ侵攻が起こり、苑子は元夫の妹のSNSと同僚の活動からパレスチナ問題に興味を持っていくのだが…。

<小山田浩子>

1983年広島県生まれ。2010年「工場」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2013年、同作を収録した単行本『工場』が三島由紀夫賞候補となる。同書で織田作之助賞受賞。2014年「穴」で第150回芥川龍之介賞受賞。その他、小説は『庭』『小島』『最近』『ものごころ』など、エッセイは『パイプの中のかえる』『小さい午餐』などがある。

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書誌情報

  • 本体価格:【紙】900円(税抜)

  • つくり:新書型(ペーパーバック)

  • ISBN:【紙】978-4-910207-61-2

  • 装画:出口瀬々

  • 装丁:森敬太(飛ぶ教室)